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小さな国語塾のつぶやき

作品の特徴

人それぞれ個性があるのと同様に、文章にも個性がある。それは今も昔も全く変わらず・・・。例えば、吉田兼好の徒然草は「具体例+作者の意見」、清少納言の枕草子は「テーマとなるキーワードが何度も出てきたり、途中で省略されたり」と言った具合に。当然読みやすいのは徒然草だろうが、個人的には枕草子が大好きである。何度もテーマを強調しつつも時に省略するという奥ゆかしさが素晴らしいから。(とはいえ、この省略云々が受験生泣かせ)。有名な冒頭部「春はあけぼの やうやう白くなりゆく山ぎは・・・・」は「春はあけぼの」の後に「をかし」が省略されている。それは、後半の「・・・ほのかにうち光てゆくをかし」の「」から読み取れる。前半はことごとく「をかし」が省略されているのだが「夏」に関しての個所では「をかし」が2回連続で出てくる。また、よくテストに出題される151段の「うつくしきもの」では、ひたすら「うつくし(可愛い)」が強調されている。何が言いたいかというと作者それぞれの文章の個性を知っているのと知らないのとでは正答率に大きな差が!実際、生徒からの質問を受ける時はまず出典を見て瞬時に特徴を見抜き、本文をろくすっぽ読まずして解答解説している。質問を受けてから5分、10分かかって答えることは生徒の貴重な時間を奪うことになるので瞬時に答えるよう心掛けている。現役中学生は、そこまでは要求されないしする必要もないが有名な作者と作品の特徴を知っていると迷わず正答を導き出せる。

2016/09/22 02:52

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