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小さな国語塾のつぶやき

先日のブログで「あまあし」は「雨脚」「雨足」のどちらの漢字でも表記すると書いたからか、柴犬の「しば」は「芝」でもいいのか?という質問を受けた。「隣の芝は青い」という諺があるように「芝」は「芝生」のことで緑色の草。それに対して「柴」は小さい木のことなので、茶色い毛色の柴犬は「柴」という漢字のみ。「柴」とは昔話の「桃太郎」で「お爺さんは山へ、しば刈りに」と語られる、あの「しば」のこと。昔は、柴を刈りに行くことが普通の労働で薪【たきぎ】などにするためだったとか。実は自分が幼い頃、桃太郎の話を聞いたり読んだりするたびに「しば」=「芝」だと思い込んでおり(芝生しか知らなかったから)、芝生はすぐに伸びるから頻繁にお手入れをしなくてはならないんだなああと単純に思っていた(苦笑)。さて「隣の芝は青い」という有名な諺がある。皆も良く知っているように自分の家の芝生よりも、隣の家の芝生の方が綺麗に見えてしまうという意味。実は自分の家の芝生は庭に出て正面から眺めるため、傷んだところがよく見えるが、隣の家の庭は柵を挟んだ斜めから見下ろして見るため傷んだところが見えないから綺麗に見えるだけであり、実は雑草が混じっていたり根元は枯れていたりするもの。転じて、自分以外の人は幸せなように見えていても、実際はそうでもないという意味でも使われる。先にも書いたが「芝生」はすぐに伸び、お手入れを怠るとすぐにダメになってしまう、つまり「隣の芝は青く見え」、実際に青くて美しいとするならば、そこには隣人が人知れずお手入れを頑張っているということ。そのことを忘れてはいけない。

2016/09/07 09:57

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