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小さな国語塾のつぶやき

ノリ

国語塾に通塾している生徒たちは、国語塾以外に別の塾も通っているパターンが多く、生徒本人や保護者から他塾の先生の話を聞くことがある。時には一緒になって「すごい先生だね~」と感動したり、有る時は「え?そうなんだ~」と少々違和感を感じたりと楽しんでいるが、正直言って「ノリが同じ」同業者には今までお目にかかったことも聞いたこともなかった。が、先日、ある保護者から某塾の某先生の話を伺ってあまりにも自分自身と「ノリが同じ」でさらには生徒に対しての父性・母性本能をくすぐられる箇所も同じだったのでびっくり!保護者の方も当然びっくりし、伝えてくれた次第。その同業者と自分自身とは年齢はもちろんのこと性別も違うのだが、かなり親近感を勝手に抱いている(苦笑)。さて、この「ノリ」という言葉の語源は遠い昔、能の時代までさかのぼる。能や狂言などに使われる邦楽のテンポやリズム感を指す言葉として「乗り」を使っており、そのリズム感がうまくいっているかどうかで「乗りがいい」「乗りが悪い」と表現するそうだ。そんな「乗り」という言葉が、「ノリ」に形を変えて使われ始めたのが1980年代のことで、ロックが人気を博し、英語のために作られたテンポに日本語がうまく「ノッ」ているか、という意味で「ノリがいい(悪い)」という使われ方をされたのが始まりという。基本的に「ノリ」とはその場の空気に合わせるものだと思っていたが、最初から全く同じ「ノリ」が存在することは貴重であり嬉しいことだ。

2016/08/23 04:44

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