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小さな国語塾のつぶやき

坊ちゃん

文豪・夏目漱石没後100周年を記念し、2016年名作「坊ちゃん」が嵐・二宮和也を主演でドラマ化、DVD化されたので早速DVDを鑑賞。漱石の教師時代の実体験をベースに描かれた本作の舞台は明治時代、住み込みの女中・清(きよ)から「坊ちゃん」と呼ばれている青年が主人公となる。短気で暴れん坊だが、うそが嫌いで直情型の正義感を持つ型破りな江戸っ子・坊ちゃんが、四国は松山の旧制中学校に数学の教師として赴任。そこで生徒や同僚の教師・赤シャツ、学校外の松山の人々とぶつかり合い大暴れする痛快なストーリーが描かれていた。鑑賞後は「スカッ」と爽やかな気分になったが・・・。ドラマ化するにあたって大衆受けするように坊ちゃんの「良いスポット」に光を当ててストーリーが構成されているが、小説そのものを読むと「親譲りの無鉄砲で子どものころから損ばかりしている」という一文で始まるように実は坊ちゃんは暗い孤独を抱えた青年なのでは?と感じる。ちょっとした冗談を冗談とは取れなかったり、思ったことをすぐに口に出したり、行動にうつしてしまい、そのことによって周囲とうまくいかず「損」をしている。そのことを意外と気もんでおり、実は孤独なのではないか?と感じる。まあ、そういう不安定な部分をもった魅力的な?!主人公の坊ちゃんだからこそ長年、読者から愛されるのかもしれない。そう考えると坊ちゃんは孤独でありながら、実は孤独ではない?!

2016/08/11 11:21

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