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小さな国語塾のつぶやき

おめでたさ

「めでたし」という古語は①「すばらしい、見事だ、立派だ」②「喜ばしい、祝うべきだ」という意味で、現在もほとんど同じ意味で使われている。が、現代語では接頭語の「お」を付けて使われることが多く「おめでとう」⇒「祝うべきこと、喜ばしい」となり、「おめでたい」⇒「喜ばしい」以外に皮肉を込めて「ノー天気で自分に都合のいい情報だけを入れて、耳障りな話をシャットアウトする人」といった意味も込められている。昨日の中学生授業で、某生徒が「先生ってポジティブすぎる~~~」と発言。日本語に言い変えると皮肉のこもった「おめでたい人」といった意味。ちなみに良くない意味の「おめでたい人」は英語ではナイーブという。ナイーブというと、日本人は「繊細」「純真」という意味に受け取って喜ぶのだが、本来の英語の意味は全く違う。「たまされやすくて幼稚」とか「(考え方が)甘い」という意味で「おバカさん」というニュアンスが強い。反対に、いい「おめでたさ」は英語とではメリーとかハッピーという単語になり、物事を前向きにとらえるニュアンスがある。昔はいい意味だけで使われていた「めでたい」という言葉。現在では使われ方が二種類に分かれているが、当然本来のいい意味の「めでたさ」を身につけたいもの。ちなみに生徒の皮肉なんて全く気にしない「おめでたさ」はいい「おめでたさ」だと自負している。

2016/07/21 15:13

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