めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
人を見たら泥棒と思え
今朝がた、ようやく「マル暴総監」(今野敏著)という新刊を読み終えた。今野敏氏は北海道出身の作家で、警視庁・警察を題材にした作品が多く、人気のある作家。マル暴とは「ヤクザと警察の暴力団担当の部署」のことである。すっかりはまってしまい夜を徹して読んだわけだが・・・こういう本を読むと「人を見たら泥棒と思え(他人をうかつに信用しないで、いったんは疑ってかかれということ。) 」という言葉が頭をよぎる。が、社会心理学の実験からは「素直に信じる人間の方が得をする」ことを明らかにした実験結果が出ているという。「人を見たら泥棒と思え」というタイプの人は、いったん信じてしまうと、ずるずるとだまされて大きな被害を受けてしまう。ところが「疑わない人」の方が、相手の言説が疑わしいものになったときに、その変化に気づきやすいからだという。「人を疑う」タイプ=「自分を持っている」と言えば聞こえはいいが、確かにいろんな場面で「損」をする可能性が多いだろうなあと実感。例えば、勉強法などを指導する際に必ずと言っていいほど「コメント」を入れるタイプが稀にいる。要するに「反論」し、自分のやり方を変えないという決意表明をするわけで・・・。一体何のために勉強に来ているのか?と言いたくなるが、さすがにそれは言えず、それどころか指導そのものを省略せざるを得ない。これは明らかに「損」だと思うがいかに。
2016/07/18 12:43
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