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小さな国語塾のつぶやき

「虹」

「棚(たな)に上(あ)げる」という慣用句がある。意味は「知らん顔をして問題にしない。不都合なことには触れずにおく。用例『自分のことは棚に上げて人の悪口ばかり言う』など」。自分のことを棚に上げる心理としては、一言でいうと「自分のことを客観的に観ていない、自己否定感が強いのかなあ」と感じる。自己否定感をなくすのは至難の業だとしても少なくとも客観的に自分を見つめるという作業をすることは、時には必要なのでは?と感じる。こんな風に思ったきっかけが「少年の主張」。平成28年度「少年の主張」十勝大会に芽室町代表として発表された「虹」を読んで、素直に感動したから。「虹」では、自分自身を客観的に見つめ、自分の中のマイナスに感じられる性格をプラスに転換⇒人の個性を認める⇒お互いに個性に色を足していく⇒個性で「虹」を創る・・・とまとめている。誰もが多かれ少なかれ個性を持っているのだが、自分の個性を棚に上げて人の個性ばかりを指摘して非難する・・・というタイプが世の中に少なからずいる。果たしてそれは幸福なのだろうか?と常日頃から思っていた自分にとって、「虹」はまさに我が意を得たりであった。しかも、たかだか十数年しか生きていない中学生がここまで真剣に自分を見つめることが出来ることにも感心。厄介な課題である、意見文や作文だが、自分を見つめなおす良いチャンス。

2016/07/15 12:36

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