めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
漱石枕流
「漱石枕流(そうせきちんりゅう)」という四字熟語がある。漢字を見てピンと来た方が多いと思うが・・・、そう文豪 夏目漱石のペンネームの元となった言葉。意味は【自分の失敗を認めず、屁理屈へりくつを並べて言い逃れをすること。負け惜しみの強いこと。中国西晋(せいしん)の孫楚(そんそ)は「石に枕し流れに漱くちすすぐ」と言うべきところを、「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまい、誤りを指摘されると、「石に漱ぐのは歯を磨くため、流れに枕するのは耳を洗うためだ」と言ってごまかした故事から。】正直言って苦しい言い訳をするよりも、素直に非を認めた方が潔いと思ってしまう。毎回完璧に宿題をこなしてくるY君が、ある日、玄関を入った瞬間に直立不動で「先生!すみません!宿題を忘れました」と頭を下げたことがある。Y君が宿題を出来ていないことには相応の理由があるだろうが、一言も言い訳をしなかった姿に思わず「カッコイイ!見習いたい!」と感じたことがある。逆に、会った瞬間に「最近忙しくてどうのこうの・・・・」と時間に遅れた、機嫌が悪い理由などを並べられるとモードが下がる。仕事上の出来事ならば、ビジネス(お金をもらってるから・・・)と割り切るが、それでも相手に対する評価が下がることは免れない。屁理屈や言い訳ではなく、相手を納得させるべき正論を心がけたいもの。
2016/05/19 13:49
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