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小さな国語塾のつぶやき

誰の視点か?

・4月中旬から入会した、やる気あふれる中学生T君。張り切って、小説の演習を自宅学習でしたものの…残念ながら撃沈。4択などでは2個は消せたものの最後の2択で間違ってしまったとか・・・。正直言って毎回書いているように「小説」は難しい。なぜなら①場面が必ず変わる②登場人物のうち、誰の視点かを見極めないといけないから。T君をはじめとして皆が苦心している、先日の問題は「幸子の庭」という小説の一部。前半は曾孫の立場である幸子が、ひいおばあちゃんの久子に対しての想いが延々と書かれている(96歳のひいおばあちゃんが、死に近づいているということを意識している)。それに対して後半の3行では久子から幸子に対しての想い(幸子は若い、若芽のよう。この子のためにももう少し長生きしたいという前向きな想い)、が書かれている。つまり、立場、年齢、想いがすべて逆で「対比」になっている。それに気づけば4択で迷った時に正しい答えを選ぶことが出来るのだが、この「幸子の庭」に関してはあまりにも「死」についてメインで語られているため、正しい答えを選ぶのは難しかった。さて、ここで一つ覚えておいてほしいのが小説では登場人物が「対比」されて書かれることが多いこと。むろん100パーセントではないが、往々にしてそう言う場合があることを心に留めておくと正解にたどり着きやすい。

2016/05/02 14:06

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