小さな国語塾のつぶやき
すく
昨日の十勝毎日新聞に「胸がすく思い」という見出しが。捨て犬たちの里親がSNSの利用ですぐに見つかったという嬉しい内容だった。記事内容はもとより「すく」が目に飛び込んできた自分は・・・かなりの職業病(苦笑)。「胸がすく」とは「心のつっかえが取れたような、すっとした心持」のことを言う。同じく(意味は違うが)「すく」という表現を使った慣用句として「足をすくわれる」(卑劣な手段で、すきをつかれて失敗させられること)がある。ところが、文化庁の「平成19年度 国語に関する世論調査」では、「足元(下)をすくわれる」を使う人が74.1%であり、「足をすくわれる」を使う人が16.7%であったという。つまり、正しい使われ方よりも誤用が大きく上回っている。こうなると、正しく言葉を使っている人が周囲からは「間違っている」ととられかねない・・・・。言葉は変化するものだとは分かりつつも少々複雑な気分。
2015/12/22 11:30
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